梅屋敷診療所

内科・呼吸器科・アレルギー科

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気管支喘息の管理

◆気管支喘息の管理◆

 気管支喘息は,空気の通り道である気道が狭くなり空気の流れが妨げられ、その結果、発作性の呼吸困難、喘鳴、咳嗽を起こすのが特徴です。呼吸困難が生じるのは、気道過敏性(気管支が敏感なこと。肌が敏感とほぼ同じ意味です)の亢進のために様々な刺激に対して反応し気道が狭くなるからです。

 気道過敏性とは、喘息患者さんの気道は、いろいろな刺劇(タバコの煙、排気ガス、室内のホコリやダニ、冷い空気、臭い、ストレス、疲労、気圧の変化、気温の変化、湿度の変化、感染、運動)に対して過敏に反応し、その結果気道閉塞が起き呼吸困難が生じてきます。

 近年、気管支喘息の基本病態は、気道の慢性炎症と定義され、気道過敏性を引き起こしている慢性の気道炎症を鎮静させることが気管支喘息の慢性管理において重要と考えらています。

 現在、市販されている喘息の治療薬の中で慢性の気道炎症を鎮静させるのに一番効果のある抗喘息薬は、吸入ステロイド(商品名、アルデシン、フルタイド、パルミコート、キュバール)です。なぜ吸入ステロイドが重要な薬剤なのかと言うと、効果が確実でさらに全身的副作用がほとんど報告されていないからです。気管支喘息の管理で一番重要なことは発作を起こさせないように予防し、仮に起きても軽くにすませることです。

 患者さんの中には発作の時にのみ病院を受診したり、携帯用の気管支拡張薬を頻回に使用し、なかなか病院を受診しない方もいらしゃいます。外国での報告ですが、携帯用の気管支拡張薬の売り上げ数と喘息死の数が比例し、携帯用の気管支拡張薬を頻回に使用すると気道過敏性が亢進すると言う報告もあります。さらには、気管支喘息患者の死亡原因の中に患者側の要因として病院への不定期受診が上げられています。

 私の患者さんで、今は発作も落ち着き快適な生活を送られ、定期的に遠方から2週間毎に通院されている方が、ある日お友達に“発作がないのになぜ病院にいくの?”と言われたそうです。この発言は、まさしく気管支喘息の本質を知らない方の本音だと痛感しました。だれしも体調が悪くないのにわざわざ病院に行くのはめんどうなものです。しかし、気管支喘息の管理で重要なことは発作が起きている急性期の管理ではなく、発作の起きていない慢性期の管理が重要です。発作が起きないから病院にはいかなくて良いという病気ではないのです。

 

気管支喘息の管理について

喘息は、感冒、疲労、気温の変化、気圧の変化などによって悪化しやすい疾患です。特に、季節の変わり目には体調を崩す方が多く見られます。このように悪化した場合自宅ではどのようにすればよいかを医師に教育を受けている患者さんはごくわずかです。具体的に申しますと、呼吸困難が起きるたび携帯用の気管支拡張薬を使用し、その効果が見られなくなってようやく医療機関を受診される方が多くみられます。このような患者さんに質問すると毎日気管支拡張薬を使用し、ほぼ毎日呼吸困難のため睡眠不足となり、ようやく当院を受診されています。このことは、患者側にも責任がありますが、医師が発作が起きた時の対処の仕方を患者に教育していない場合も多く見られます。喘息は、発作が軽いうちに治療することが重要で、悪化すると治すのに時間がかかります。当院では、極力発作をなくし、仮に発作が起きても軽くすませ、会社や学校を休むことなくすごせるように患者さんに指導し、最新の治療をきめ細かく提供するように努力しています。

 

本当に喘息ですか?

気管支喘息の治療中に、呼吸苦があるとすぐに喘息発作と決めつけて、ステロイドの点滴や、内服薬を渡されていませんか?本当は、喘息発作ではないかもしれません。また、あらゆる手段を使っても発作をコントロールできないからと言って、漠然とステロイドの内服をしていませんか?確かに、ステロイドを使用しなければコントロール不可能な患者が存在することは知っていますが、今の治療に少し工夫を加えると、劇的に改善する患者さんもいます。ステロイドの常用的内服は、最後の手段です。25年以上呼吸器内科をやっていて、ステロイド依存性の喘息患者がいないことが私の自慢です。